先端分野で活かす組紐
カーボンで作られた紐が航空産業や、工業製品の部品に用いられるなど、確かに組紐技術はすでにいくつかの先端分野で利用されています。しかし、それらは唐打ちや四つ組、丸八組、角八組といった、組紐の中でも最もシンプルで基本的な組方がほとんどです。日本の組紐の真髄は、基本単位の組紐を様々に複合させて多彩な意匠、構造、機能を持った紐を作る、その高度な複雑性にあります。複合的な組紐においては前述のシンプルな組方よりもはるかに多くのパラメータを操ることができますが、それこそが正倉院から現代にいたるまでに築き上げられた組紐の長い技術発展の歴史によって可能になったことなのです。本研究所ではそういった複雑な組紐技術が先端分野から一般分野まで幅広く用いられることを目指します。