表と裏

表と裏

帯締め(冠組)の表目・裏目につきまして、ご紹介させていただきます。

組紐には基本的に組目の表と裏があり、帯締めとして締める際は、やはり表目がきれいに出た方が美しいと考えております。

奈良組、角ハつ組などの角組・丸組系は表、裏がありません。

日々お客様の帯合わせなどをお手伝いさせていただいておりますが、平紐の方が結びが難しいとお考えの方が多いように感じます。しかし、実際間違えて結んでいる方が多いのは、実は写真に載せました冠組(かんむりぐみ)の方が多いと思います。

30~35年前から、裏目のお太鼓部分に「道明」のネームタグを縫い付けてありますが、お太鼓を通す際は気をつけて通しても、結び目で表・裏を意識しないと、片手先は表、もう片手は裏となってしまう事があります(写真2枚目)

道明の冠組は、表目の真ん中組目に筋が通りその部分がパカっと割れる組目で、裏は組目が交差していて割れません。

間違いに気づきにくいので、直す機会がない組み方かもしれません。結びの練習をするには平紐の方が分かりやすく練習に向いていますので、冠組も平紐と同じ考え方、結び方で結んでいただけますと、美しく結べます。

結び目からの紐の重なりにつきましては、冠組の場合、基本的には結び目から両手先にかけて紐が重なり、一本の紐となる締め方が美しいと考えております。

結びや紐の表裏などでも、紐に関する悩みがございましたら、お店でもお気軽にご相談ください。